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第6回本格ミステリ大賞結果発表

本格ミステリ作家クラブの公式サイト(honkaku.com)で、第6回本格ミステリ大賞の結果が発表されていた。本格ミステリ作家クラブに所属する作家や評論家による、選評付き・記名式の投票により決定されるミステリの賞。最初に運営委員により候補作が選ばれて、それを全部読んだ人でないと投票できないシステム。無記名やコメント無しの投票は認められない。選評はすべて公開されるので、無責任な推薦ができない(『ジャーロ』夏号に掲載)。今の「本格」について考える、「本格とは何か?」を常に問うていくための賞、本格ミステリというジャンルのための賞、だったと思う。

小説部門はやっぱり東野圭吾『容疑者Xの献身』。二階堂黎人の「本格じゃない」発言から、笠井潔の「トリックがすぐわかる簡単な本格」評など、かなり論争になった作品だけど、推薦者の選評はどうなってるのかな、楽しみ。意表を突かれたのが、評論・研究部門の大賞が北村薫『ニッポン硬貨の謎』だったこと。小説部門じゃないのかぁ。それから、小説部門の第2位に島田荘司『摩天楼の怪人』が入ってること。いかにも島田荘司の御手洗モノって感じで、連載を読んでる最中は新味を感じなかったんだけど。「ベタ」って感じだったような。

結果一覧:

小説部門
順位作品票数
1東野圭吾『容疑者Xの献身』17
2島田荘司『摩天楼の怪人』15
3石持浅海『扉は閉ざされたまま』12
4道尾秀介『向日葵の咲かない夏』8
5柄刀一『ゴーレムの檻』7
東野圭吾『容疑者Xの献身』 島田荘司『摩天楼の怪人』 石持浅海『扉は閉ざされたまま』 道尾秀介『向日葵の咲かない夏』 柄刀一『ゴーレムの檻』
評論・研究部門
順位作品票数
1北村薫『ニッポン硬貨の謎』14
2笠井潔『探偵小説と二〇世紀精神』11
3加藤幹郎 『ヒッチコック「裏窓」ミステリの映画学』9
4山口雅也 『ミステリー映画を観よう』1

評論・研究部門は1位・2位ともに、エラリー・クイーンが中心に語られている点が興味深い。

北村薫『ニッポン硬貨の謎』 笠井潔『探偵小説と二〇世紀精神』 加藤幹郎 『ヒッチコック「裏窓」ミステリの映画学』 山口雅也 『ミステリー映画を観よう』

両部門とも1位2位の作品は単行本・連載で読んだ。小説部門の残り3作品も面白そうだな。とりあえず、全選評が載る『ジャーロ』夏号を買おう(6/15発売)